日本人の2人に1人がなるがん。痛みや吐き気などの症状を和らげる緩和ケア病棟が10月1日(月)、和歌山市小松原通の日赤和歌山医療センターに新設される。副院長で緩和ケア内科部長の筒井一成さんは「治療を終えた後の選択肢の一つが緩和ケア。心のゆとりを取り戻し、人生の最期の段階をよりよく過ごしてもらいたい」と話す。
複数科の医師や看護師、管理栄養士らがチームを組み、がん患者支援に取り組んできた同病院。今回、ある程度の段階で治療を望まなくなった患者を一時的に預かり、地域の医療機関や在宅医療でコントロールできない症状を緩和できるよう病棟を新設した。
南館13階を改装。20床ある個室は、木目調の落ち着いた雰囲気で、洗面台の鏡は、治療で毛が抜けたり、やせ細った顔を見たくない人のためスクリーンをつけた。家族らと歓談できるデイルームは、名草山から紀伊水道にかけての景色を楽しめ、簡単な調理ができるようキッチンを設けた。
詳細は同病院企画課(073・422・4171)。
写真=個室の鏡にスクリーンを設置
(ニュース和歌山/2018年9月29日更新)