提案者:坂口 昌司(健康運動指導士)

2015022805houan

 昨年度は県の事業として、わかやまスポーツ伝承館が県内各地で、ラジオ体操の指導員養成講座と体験講座を開きました。和歌山の指導員数はこれまで1ケタでしたが、この養成講習を通じて、その数は飛躍的に増えたと思います。

 私たち日本健康運動指導士会県支部のメンバーは県内20数ヵ所の会場で、講座の講師を務めました。実は正直に言うと、ちょっと不安もあったのです。

 最近の運動は、ゆっくりと身体を動かすのが主流です。ゆっくり動かすことで、身体への刺激が大きくなり、成長ホルモンがよく出て、関節も痛めない。これに対しラジオ体操は機能的な運動で、3分ちょっとの間に飛んで、跳ねて、回して、ひねってとかなり動きます。講習で、グキリとなる中高年の方が出るのでは…と心配していたんです。しかし、そういう方は一人も出ませんでした。無理なく身体に刺激が与えられる。ラジオ体操はよく考えられた運動なのです。  ラジオ体操の良さは敷居の低さです。あの音楽が響くと、ほとんどの人が基本的な動きができます。この特質を地域の健康促進に生かさない手はありません。

 公民館など地域の公的施設で、決まった曜日と時間に、ラジオ体操を軸に運動をし、交流する集まりを定期的に開くことを提案します。最近の研究で、運動をする▽社会的ネットワークがある▽誠実・勤勉であることなどが長寿の条件だと分かってきました。ラジオ体操で身体を動かし、仲間とお茶でも飲みながら語らえば、ぐっとその条件に近づきます。

 和歌山は健康寿命、平均寿命が全国平均を大きく下回り、私の印象では運動不足の県です。行政が主体となり、複数の公的施設が地域の運動拠点となれば、取り組みは面となって知れ渡り、運動が必要な人が最初に始めるきっかけになります。ラジオ体操は最高の入口ではないでしょうか。

この法案にご意見を

 「賛成・反対・どちらでもない」のご意見とその理由、氏名、年齢、職業、住所、電話番号を書いてお寄せください(匿名希望の場合、その旨も)。次号以降掲載します。抽選で毎月3人に1000円分のクオカードを贈ります。

 なお、皆さんからの「和歌山よくする法案」も募集中です。

【応募先】

編集部「よくする法案」係

  郵送=〒640・8570ニュース和歌山

  FAX=073・431・0498

  メールnwtoko@nwn.co.jp

法案への読者の声

2月21日号掲載 大人が率先し子どもに挨拶を

  挨拶(あいさつ)は人間関係の基本です。地域の大人が率先して出会った子どもに挨拶することで、皆が声を掛け合う素敵な社会をつくりましょう。(トレス理事長・川口充紀)

sanseiorenzi

 私は週2回、道端に立ち、小学生たちに「おはよう」の声をかけている。その中でうれしかったのは、4月の新入生の時は急ぎ足で通りすぎていた子どもたちの何人かが、小さな小さな声で答礼してくれたことだ。上級生は答礼する子としない子をこちらが見極めるようになり、声掛けする子としない子ができてしまった。しかし本法案を読み、成長途中の子に要求が急ぎすぎていたと気づいた。次からは、一人ひとりに声掛けしようと思う。(無職 匿名・73歳)

 私は中高生が登校する時間帯にジョギングをしているが、私から「いってらっしゃい」と声をかけると、必ず「いってきます」と返事がある。そうするうちに、中高生の方から「いってきます」と言ってくれるようになった。子どもたちへの挨拶は強要するより誘導することが大切だと思う。(無職 川端通伸・73歳)

 最近、子どもからの挨拶運動(声掛けによる犯罪防止のため)を実施している学校があるのか、よく挨拶してくれる子どもたちがいる。しかし肝心の大人の方が挨拶に慣れておらず、口ごもるといった光景を見かける。子どもを守る立場にある大人が口ごもっていてはあべこべだ。そこで「声掛け運動の会」でも結成して練習してみるのはどうだろう。練習しているうちに気恥ずかしさも消えていくと思う。(塾講師 中川祐一・57歳)

2月14日号掲載「毎月16日を紀州和菓子の日に」

sanseiorenzi

 私は大の甘党で、終戦後の食糧難時代に特に甘いものが不足していたのを思い出す。私はまんじゅうも好きだが、駿河屋の羊かんが大好きで、丸ごと1本食べたいと思ったものだ。和菓子にはいろいろな思い出があり、駿河屋の倒産は信じられない思いがする。和菓子は古い歴史とロマンがある奥深いものなので、和菓子ファンの人たちがますます活躍することをぜひとも期待している。(無職 平田善治・77歳)

hantaiblue

 人、物、言語、全てに歴史があり、また時代や世代によってし好や興味が変化していくのは当然のこと。和菓子だけ特別扱いしているようで、この法案には違和感を覚える。(主婦 匿名・30歳)

(ニュース和歌山2015年2月28日号掲載)