様々な発明品が集まる「和歌山市民発明くふうコンクール」。和歌山市直川の直川小学校に通う中山琴望さん(4年)と弟の暁翔くん(2年)は、腰を痛めて入院したお父さんのためにアイデアを出し合い、琴望さんの作品は高校生以下がもらえる賞で一番良い和歌山市教育委員会教育長賞、暁翔くんの作品はデイボン賞に輝きました。
父の腰痛 機に
6歳~86歳の235人から242点応募があったコンクール。琴望さんの作品「起き上がれなくても大丈夫 ねたまま みえちゃん」は、寝たままで周りを見られる鏡を付けたゴーグルです。父親の博之さんが入院中、首から下を動かせず、布団の上にメガネや携帯電話、薬を落とした時、手探りで探していたのを見て開発しました。
こだわったのは、鏡を2枚使ったこと。腹の上に本を置き、ゴーグルを使って読むと、鏡が1枚だと文字が左右逆になるため、もう1枚反射させて読めるよう工夫しました。「2枚の鏡を反射させ、見やすい角度に調整するのが難しかった」と琴望さん。
2人で来年も
一方の暁翔くんはベッドの柵に架ける小物入れをアレンジした「おき上がれなくてもだいじょうぶ ベッドのまわりをせいとんくん」。体温計やリモコンなどがカゴの中で倒れていたため、仕切りを付け、底の高さを3段階に分け、取り出しやすくしました。
「将来は発明家に」と目を輝かせる2人。2年連続で教育長賞だった琴望さんは「来年は(全体で1位の)市長賞を目指します」、暁翔くんは「お姉ちゃんを越えたい」と意気込んでいます。
写真=父のために考えた琴望さん(左)と暁翔くん、同下=作品を使う父の博之さん
(ニュース和歌山/2018年11月14日更新)