怖さ:2
町の妖怪
出没地域:和歌山市


 図書館の書庫で職員が仕事をしていると、誰もいないはずの本棚から「パタン」と本の倒れる音が聞こえることがよくあるという。音の方へ行ってみるが、本は倒れていない。また、図書館や本屋さんなど、たくさんの本に囲まれると急に便意を催すことがある。筆者はこの2つの現象を同じ妖怪の仕業と考える。古い書物を開くと細長い虫が走ることがある。この虫は紙魚という実在の昆虫だが、昔の人は、病気の原因を虫の仕業と考えた。多くの本に囲まれた場所で幻聴や腹痛を引き起こし、悪戯(いたずら)する紙魚がその正体ではないだろうか?

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2018年11月17日更新)