標識、網、車輪、流木、浮き…。廃材を組み合わせた高さ4・5×幅3・0㍍の造形物が、和歌山市美園町のみその商店街で2日に行われた「おもしろ環境まつり」のメーンステージやゲートを飾り、来場者の目を楽しませた。制作した同市の造形作家、石田真也さんは「廃材が元々好きで、素材にしています。幅広い世代の人に見てもらえ、よい経験をさせてもらえた」と笑顔を見せた。
石田さんはデンマーク、中国、台湾、タイを旅し、その国の海や街中の廃材を素材に作品を作り、イベントや個展で発表してきた。4年前に地元に戻り、東京、京都、静岡などで子ども向けのワークショップや地域行事の装飾を手がける。
今回の作品は和歌山の紀中から紀北の海岸で集めてきたものを中心に、1週間で完成させた。「廃材にはその土地の色が出る。難しく考えず、ただ単純に美術を見ておもしろいと感じてもらえれば十分」
イベント実行委の臼井達也事務局長は「芸術性の高い石田さんの作品を通して、廃材に関心を持ち、自然と環境について知る機会になった」と喜んでいた。
写真=和歌山の海岸で集めた廃材を中心に制作
(ニュース和歌山/2018年12月12日更新)