サポーター養成講座
病気や障害を持つ子のきょうだいが安心して過ごせるよう支援する大阪の団体「しぶたね」は1月27日、サポーターを養成するワークショップを和歌山市で開いた。県内初で、看護師、支援学校教諭、保護者ら15人が参加。清田悠代代表は「親に迷惑をかけないように頑張ってしまう子や、大人になってからしんどさに気付き、生きづらさを抱え続ける人もいます。『あなたも大切な子』と大人が支援することが大事」と力を込める。
清田代表が中学生の時、弟に心臓病が見つかった。入院中の弟を見舞う度、他の患者の幼いきょうだいが病室外に1人残され、母親を求めて泣く姿を見て心を痛めた。弟の他界後、2003年から、病院の廊下で過ごすきょうだいと一緒に遊ぶ活動を始めた。
ワークショップでは清田代表がこれまで出会ったきょうだい特有の不安、罪悪感、孤独感などの感情を説明し、苦しい気持ちを打ち明けられた時の受け止め方を参加者と一緒に考えた。また、きょうだいが主役のイベントを開く際、盛り上がる手遊びや新聞を使ったゲームを紹介した。
支援の先進国アメリカでは福祉、医療機関が担うことが多いが、日本ではまだボランティア団体に頼っている。参加した看護師の丸山美智子さんは「ニーズは感じるが、まだまだ必要だと認知されていない。助けになれるよう知識を深め、和歌山に団体を立ち上げられれば」と話していた。
写真=具体例を交え、支援について意見を話し合った
(ニュース和歌山/2019年2月2日更新)