甘さにうっとり笑顔がこぼれる──。そんなチョコレートを届けたいと、「ザ スマイル チョコレート」が2月1日、和歌山市卜半町にオープンした。カラフルなドライフルーツが乗ったチョコが並ぶ中、辻本穂乃華店長(22)の一押しは、和歌山の老舗茶屋、玉林園とのコラボチョコ。あすのバレンタイン、今年は一粒で和歌山の魅力が伝わるチョコはいかが?
玉林園とコラボ
──作っている様子が外から見えるんですね。
「ガラス張りの工房になっているので、街を行き交う人がよくのぞいてくれます。ビター、ミルク、ホワイト…。提供しているチョコレートはすべて店内で作っています。色鮮やかな商品の作業工程も楽しんでほしいです」
──こだわりは。
「コロンビア産のカカオで、余計な植物性油脂を添加していないピュアチョコレートを使用しています。シンプルで力強く、大人から子どもまで楽しめます。ホワイトチョコは香料を控え、スッキリとした味わいです」
──おすすめは。
「和歌山で長年愛される玉林園さんの抹茶とほうじ茶を使ったチョコです。抹茶は豊かな香りと苦みをホワイトチョコにマッチさせました。ほうじ茶は甘みと香ばしさで、特に女性に人気があり、県外の方へのお土産に喜ばれています」
──苦労した点は。
「お茶の良さを最大限に生かすために、1%単位で配合率を試しました。上に乗せた黒豆との相性も良いです」
──果物が乗ったチョコは宝石のようです。
「板チョコの上にナッツやドライフルーツをトッピングしたマンディアンと呼ばれる菓子です。上の素材がチョコと一緒に口の中で溶けるよう、セミドライの果物を使ったり、ナッツの煎(い)る時間を細かく調整したりしています」
──飲むチョコもあるんですね。
「ホットチョコレートドリンクです。5種類のチョコから日替わりで、その場で作ったフレッシュなものをお出しします。カカオバターを含んでいるので、ココアより濃厚で、リッチな風味が生まれます。寒いこの時期には甘いもので、体の芯からほっこり温まってほしいですね」
菓子作りを仕事に
──出身は。
「日高川町です。料理上手な母は、忙しい中でも手作りのケーキを食べさせてくれました。お手伝いが好きで、小学校低学年のころには菓子作りをしていました。家族が笑顔で食べてくれたことが原点です」
──この道を選んだきっかけは。
「和歌山工業高等専門学校を卒業し、企業に就職しましたが、やはり菓子に携わる仕事がしたいと思い転身しました。ショコラティエの元でチョコの温度調整などの加工技術を1から学びました」
──今後どのような商品を。
「地酒の酒粕を使ったチョコや焼き菓子を考えています。チョコの魅力は組み合わせによって、色んな顔があること。地元の魅力をスイーツから発信していきたいです」
写真=玉林園の抹茶を使ったマンディアンチョコレート(270円/袋)
【ザ スマイル チョコレート】
和歌山市卜半町38 和歌山県建築士会館1階
11:00〜19:00
㊡水曜(2月13日は営業)
☎073-488-8840
(ニュース和歌山/2019年2月13日更新)