岩出市初となる児童発達支援センター「ネウボラロッツ」が3月1日、同市金池に開所した。発達につまずきのある1~5歳児向けの通所施設で、木下陽子理事長は「集団の場で困ることなく、人への関心を広げるためには、幼児のうちから発達に合わせた療育が必要。支援を必要とする人の受け皿に」と意気込んでいる。
療育通所施設が開所
開設したのは紀の川市のNPO法人ロッツ。障害のある小中高世代の放課後デイサービスを手がけるみんなの家の運営や、地域の子どもの居場所づくりを行う。2016年には、早期療育を行うこどもの家を開設し、成長に応じた個別保育や、集団行動のトレーニングなど社会性を育てる支援に取り組む。
ネウボラロッツは岩出市と紀の川市の発達障害やその疑いのある子が対象。毎日通所できる教室と、他の園に通いながら利用する並行教室、1~2歳児とその親向けの半日教室がある。
旧那賀郡の児童発達支援センターは現在、紀の川市の2ヵ所。申し込みが多い年や募集人数が少ない年は、希望者の半数以上が地域の幼稚園や保育所に入ることもあった。乳幼児健診で指導を行う岩出市の保健師、塩中和歌子さんは「家の近くにセンターができることで送迎などの負担が減り、家族の安心感が増す。支援の質が向上するきっかけになる」と歓迎する。
木下理事長は「みんなの家と連携し、切れ目のない支援を整える。未就園児を抱える母親は孤立しやすいので、障害の有無を問わず、気軽に相談を」と呼びかけている。
高校生以下の子を持つ親の相談も無料で受け付ける。ネウボラロッツ(0736・60・3184)。
写真=視覚的に分かりやすいイラストで1日の流れを説明
(ニュース和歌山/2019年3月2日更新)