音楽祭実行委 杉良太郎さんに聞く

 日本の風土や文化、人々の心情が込められた演歌・歌謡曲。そんな歌の力で地域を元気にしようと、「第1回演歌・歌謡曲の祭典~ふるさと創生 プロ・アマ音楽祭」が5月8日㊌、和歌山市手平のビッグホエールで開かれる。美川憲一さん、千昌夫さん、瀬川瑛子さんらプロ歌手8人とアマチュア歌手が同じステージに立って一緒に歌うのが特徴。公演を控え、主催する演歌・歌謡曲の力実行委員会会長、杉良太郎さん(写真)に思いを聞いた。

──杉さん自身、和歌山の思い出は。

 「子どものころ、母親に連れられて、高野山を訪れたことがあります。また、津波発生時、稲わらに火をつけて、村人の命を助けた濱口梧陵さんの話を聞き、2011年に『濱口梧陵ご献上稲むら太鼓』のCDをプロデュースし、和歌山県に寄贈しました。4~5年前からは紀の川市桃山町に杉良太郎桃園をつくっていただき、清水白桃を収穫しております」

──縁の深い和歌山が、「第1回演歌・歌謡曲の祭典」の開催地です。

 「和歌山は人口比でカラオケ店が多いところですが、歌謡ショーの場合、全国で一番、お客様が来ないと言われています。そんな和歌山でプロがアマチュアと一緒に歌うという前代未聞の企画を立ち上げました。我々、演歌・歌謡曲に携わる者は、カラオケファンが支えてくださっているおかげと常々思っています。その皆様との交流を実現できることが喜びです」

──全国の都道府県で唯一、「歌」が入る和歌山県からの第一歩ですね。

 「プロとアマが同じステージに立ち、共に歌う。その場面がイベントに込めた全ての思いです。この企画は今後、全国展開していきます。古い曲、新しい曲とかではなく、演歌、歌謡曲、Jポップなど各ジャンルがいつまでも歌い継がれていくべき。年1回は各地で開催し、歌の力で地域活性化につなげたいですね」

 

演歌・歌謡曲の祭典

 5月8日㊌午後4時、和歌山市手平のビッグホエール。1部は地元歌手がご当地ソングを披露。2部はプロ、アマジョイントステージ。1番をプロ、2番をアマが歌い、3番はデュエットする。曲目は杉さんが『男の人生』、千さんが『北国の春』など。最後は古都清乃さんのヒット曲で、誕生50周年を迎えた『和歌山ブルース』を、古都さんもまじえて全員で合唱する。

 S席9000円、A席7000円、当日各1000円増。県文ほかで取り扱い。詳細は同イベントHP

(ニュース和歌山/2019年4月13日更新)