読者の皆さんから寄せられた、和歌山に関する疑問・質問に答える「和歌山謎解き代行社」。今回の依頼は、和歌山市のN・Hさんから届いた「和歌山県は〝近畿のオマケ〟なんて言われていたことがありましたが、だれが最初に言ったのですか?」です。

 関西の他府県出身者に言われたことがある人もいるのでは? その言い出しっぺを探るべく、まずはアマチュアバンド「一発逆転」時代の1986年に『キンキのおまけ』(写真)との曲を出し、話題を集めたウインズ平阪の平阪佳久さんに聞いたところ、いきなり…。 

 


 

ウインズ平阪の平阪佳久さん

 「和歌山県を〝近畿のオマケ〟と最初に言ったのは?」。アマチュアバンド「一発逆転」として活動していた1986年、『キンキのおまけ』を出したウインズ平阪の平阪佳久さんに聞くと、「私が最初だと思います」。ビンゴです。

 「みかんの国和歌山 だけど愛媛にゃちょと負ける」「東京で和歌山と言えば 四国かと聞かれた」──。自虐的な歌詞で話題を集めた『キンキのおまけ』。元々のタイトルは『キンキのごまめ』だったそう。「子どもがかくれんぼや鬼ごっこをする時、鬼にならなくてもいい特別ルールで一緒に遊ぶ年下の子を〝ごまめ〟と言うんです」。そんな半人前的な意味を曲名に込めましたが、「ピンとこない人が多く、〝おまけ〟に変えました」。

 しかし、過激な詞から苦情が来ることも。「ラジオ局や有線放送局に『あの曲を流すな』との声がたくさん届いたそうです。我が家にも無言電話が掛かってきました」

 平阪さんがこの曲で本当に伝えたかったのは、歌詞の最後にある〝近畿のエース〟の部分。「グリコのキャラメルもおまけの方が魅力的だったりする。和歌山もそんな所ですよね」。20年後、アルバムに収録した『近畿のオマケ2006』では〝近畿のエース〟を〝世界のエース〟に変えました。「熊野古道が世界遺産になりましたから。最近増えている海外からの観光客の皆さんにも和歌山の魅力を知ってもらいたいですね」

 今も昔も、和歌山愛あふれる平阪さんでした。

写真=当時のレコードを持つ平阪さん

(ニュース和歌山/2019年5月11日更新)