シェフ招き料理講習会
「ゴンパチ」「スカンポ」とも呼ばれる山菜のイタドリを名産にしようと、紀美野町志賀野地区のグループ「きみの山の恵み研究会」は5月22日、シェフを招いた料理講習会を同町下佐々の総合福祉センターで開き、36人が参加した。赤阪恵子会長は「紀美野町のブランドとして味付けを統一した加工品を町内各地でつくり、来年には商品化できれば」と張り切っている。
イタドリは春にタケノコ状の若芽を出し、紀中、紀南地域を中心に郷土料理に使われる。紀美野町でも古くから自生するものの、食材としてのなじみは薄い。同会は2017年から耕作放棄地で栽培を始め、来春の初収穫を目指している。
今回は地産地消に力を入れる和歌山市雑賀崎のレストラン、日進月歩の道脇勇気さんが下処理方法と酢の物づくりを指導した。収穫したてのイタドリは湯で温めて皮をむくと、鮮やかな緑色に。これを部分別にさっと塩ゆでして冷水につけ、1日水にひたす塩漬けの下処理の仕方を伝えた。
酢の物はあらかじめ塩漬けしたものを使い、しらすやしょうがの千切りを加え、コリコリした食感を生かした。最後に、道脇さんが手掛けたエスニック風マリネやゴマあえをふるまった。
同町で宅配弁当サービスを行うひかり作業所の大畑亜弥子さんは「『タケノコよりおいしい』と聞いていたが初めて調理した。緑の彩りがよく、お弁当に使いやすそう」、こども食堂に携わる吉田徹子さんは「捨てるところがなく利用できると聞いたのでやってみたい」と喜んでいた。
(ニュース和歌山/2019年6月8日更新)