幸福度:5
海の妖怪
出没地域:有田市
明治8年(1875年)、椒浦(はじかみうら、有田市初島町浜)に大きな亀が流れ着いた。大亀は瀕死の状態で、息も絶え絶え。土地の人々はかわいそうに思い、酒を飲ませて介抱したが、大亀はその甲斐なく死んでしまった。そこで人々はこの大亀の亡骸(なきがら)を松原の隅に葬り、祠を建てて祀った。すると、それ以来、大漁が続くと、「大亀さんの霊験だ」と信仰するようになった。この土地では無病息災を願って、名前に亀の一字をもらった子どもが多かったという。現在も地元の漁師たちは亀が浜に上がると、酒を飲ませて海に帰すのだそうだ。
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(ニュース和歌山/2019年6月8日更新)