創業に向けたアイデアの出し方やプラン作成法を学ぶ特別授業が3月3日、和歌山市西浜の和歌山工業高校で開かれ、創造技術科2年生41人が受講した。村崎隆志教諭は「生徒の『やってみたい』を実践する授業の一環。将来どんな場面で役立つか分かりませんが、若い発想で面白い展開ができると思います」と期待する。
高校生を対象に、豊かな発想力を生かしたビジネスプランコンテストを行う日本政策金融公庫が、創業意欲や地域の身近な課題に目を向けるきっかけづくりにと出前授業を実施。まちづくりや環境問題など、地域の課題に取り組む同校の授業「課題研究」の選択生が受講した。
同公庫大阪創業支援センターの南昭徳さんが、創業支援の状況や社会のニーズからアイデアを探る方法を解説。近年の創業向け融資は美容業、発電所、居酒屋の順に多く、太陽光発電をビジネスにつなげようとする起業が多かった点を紹介した。また、アイデアを生み出す際に抑えておくべき点として「やりたいこと」「できること」「社会が求めていること」を挙げ、「これらが重なる部分がアイデアの原点。学生の皆さんは『できること』を増やすため、勉強を頑張ってください」と語った。
受講した根田悟志さんは「創業に関わる人の話を直接聞け、将来起業したくなった時に役立つと思った」、森中理人(まさと)さんは「少し工夫すると新しいアイデアが出てくることなどが参考になった」と感心していた。
(ニュース和歌山3月14日号掲載)