ローソン シニアや障害者が接客
和歌山市のローソン新堀東二丁目店で6月12日、高齢者や障害者15人が店頭に立った。同店オーナーの小川太さんが福祉施設「輝楽魂やすらぎの家」に声をかけ、利用者が職場体験。「いらっしゃいませ~」「ありがとうございました!」と大きな声を響かせた。小川さんは「施設や自宅だけでなく、外でいつもと違った体験をすると気分転換になる。元気な声を出して若返ってもらいたい」と笑顔を見せる。
小川さんは認知症の母親が入る施設へ通ううち、慰問グループの発表を見たり、レクリエーションをしたりするだけでは物足りなさを感じる元気なシニアがいることに気がついた。2年前から月1回、自らの店で客の少ない時間帯に施設利用者の職場体験を受け入れている。
制服にそでを通した15人はまず、小川さんから「店内にある商品は約3000種類。振り込め詐欺や万引きへの注意も必要です。元気なあいさつは防犯効果があります」と心構えを学んだ。
続いて、商品の補充やラベルの向きを整えて並べる陳列作業を体験。レジ打ちでは目を細めながらバーコードを探し、慎重に客の会計を済ませていた。
谷口実さん(78)は「普段見られないバックヤードにはたくさん商品が置かれていた。働いている人の大変さを知りました」、上根三代子さん(87)は「孫がコンビニで働いているので、きょうのことを話したい。レジ打ちは初めてで貴重な経験になりました」と喜んでいた。
写真=オーナーの小川さん(右)から陳列を教わった
(ニュース和歌山/2019年6月22日更新)