和佐小5年 旧中筋家住宅で
米作りを体験しながら学んでいる和佐小学校(和歌山市祢宜)の5年生69人が9月30日、学校近くにある国指定重要文化財、旧中筋家住宅で脱穀を体験した。約10年前から地域の農家の協力を得て取り組んでおり、この日は春に児童が田植えし、9日に収穫した稲穂から、昔の道具を使って米を取り出した。
まず、田を借りている安井典弘さんらから、道具の扱い方について説明を受けた後、千歯こきや唐箕(とうみ)などを体験。千歯こきでは、足を力いっぱい踏ん張って稲を引っ張り、種もみが一気に外れると歓声をあげていた。
力を合わせ、手作業で脱穀した米は約20㌔になった。瀨谷健太郎くんは「家でも米を作っているけど、昔の道具は初めて使った。思ったより引っ張る力がいって大変だった」、森菜々子さんは「機械がある今と違い、昔の人は一つひとつ手作業ですごいと思った」と笑顔を見せた。
米はこの後、精米し、家庭科の授業で調理する予定。安井さんは「『お米を残さず食べます』など話してくれるとうれしい。農家の大変さや思いが少しでも伝われば」と目を細めていた。
写真=千歯こきで脱穀作業に挑戦する児童たち
(ニュース和歌山/2019年10月12日更新)