和歌山を代表する果物と言えば、みかん。スーパーや直売所で並び始めましたね。今回の疑問は、和歌山市の打田知子さんから届いた「なぜ和歌山の人はみかんを4つに割って食べるの?」です。
打田さんは県外から嫁いで来られた方で、この食べ方にまだ慣れないそう。皮ごと実を割って食べる方法は、「和歌山むき」や「有田むき」と言われ、近年、インターネットで全国から注目を集めています。なぜこの方法が和歌山で広まったのか、JAありだの新田元司さんに理由を聞きました。
軍手のままむける農家の知恵
「なぜ和歌山の人はみかんを4つに割って食べるの?」。JAありだの新田元司さんによると「諸説ありますが、農家が畑で味見をするとき、皮から直接口に運べ、軍手をしたままでも実が汚れないので便利。また4つに分かれた状態のまま2〜3袋まとめて食べられるので、時短になったのでは」とのこと。なるほど、みかん農家の知恵が一般の人に広まったんですね。
そもそも「和歌山・有田むき」は、①ヘタが下になるように持つ②中央のくぼんだところに左右の親指を入れて2つに、さらにそれを2つに割る③ヘタの方から実を外し、白い筋ごときれいに取る。皮はヘタの部分でつながっているため、捨てるときも簡単。詳しいむき方は、JAありだのHPで動画を公開しています。
この地域で作られるみかんは扁平(へんぺい)型で、皮がやわらかく、この食べ方が適していました。一方で皮が厚く、形が異なるみかんには向きません。
もうすぐ、こたつを囲んで食べるみかんが恋しい季節ですね。今年の出来も上々と見込まれている有田みかん。1度、むき方を意識して味わってみてはいかが?
(ニュース和歌山/2019年11月2日更新)