11月24日 在宅医療関係者が講演
終末期にどんな医療やケアを望むのか、あらかじめ家族や医師と話し合っておく「人生会議」をテーマにした講演会が24日㊐午後2時、和歌山市紀三井寺の南コミュニティセンターで開かれる。主催する幹在宅看護センターの丸山美智子代表は「親しい間柄でも敬遠されがちな話題だが、普段から話し合い、納得できる治療や過ごし方を見つけてほしい」と話す。
人生会議は厚生労働省が2018年から取り組む施策。命の危険が迫った状態では約7割が希望を伝えられなくなることから、前もって信頼する人と共有することが必要とされる。
16年に末期の小細胞肺がんと告げられた和歌山市の笠野ひろ子さん(71)は、人生会議の必要性を実感した1人だ。当初、余命4ヵ月と宣告を受けたが、今年7月までに3種類の抗がん剤を使い、放射線治療を受けた結果、現在は小康状態を保っている。家族と話し合い、8月に在宅医療へ切り替えた。「病院では孫が入室できなかった。残りの人生、家族と豊かに過ごしたい。納得できる選択でした」と笑顔を見せる。
当日は40代女性の終末期をイラストで紹介。また、人生会議を理解するためのカードゲームを使って解説する。丸山代表は「心身の状態に応じて、当人の気持ちが変わることも多々ある。医療関係者を交えて、その都度不安を共有できれば」と願っている。
無料。希望者は同センター(073・444・5890)。
写真=笠野さん宅を訪問する丸山代表(右)
(ニュース和歌山/2019年11月13日更新)