仕事でよく訪れる書店の店長に尋ねられた。「和歌山城は御城印ないんですね? 各地の城にあるのに…」。店長は全国の御城印を集めた本を出した出版社社員に指摘され、不思議がられたという▼神社仏閣の御朱印は人気だ。日本人だけでなく、外国人観光客にも求める人は多い。加えて、最近は城への登城を記念する御城印に注目が集まり、今年に入り急増している▼実は和歌山城でも過去2回、イベントの際に無料配布した。昨年の天守閣再建60年と今年の改元記念の際で、求める人の列ができた。今後いつでも入手できる御城印をつくるかどうかは「検討中」(和歌山市)とのこと▼和歌山城天守閣は耐震が課題で、木造化を訴える市民もいる。また他の再建天守と比べて展示が現代的でないのも課題に感じる。と、そこまで大きく構えなくても来訪者目線にはもっと敏感になりたいところ。たかが御城印かもしれないが、全国一覧になかったら見過ごされるだろう。来たい所にする気持ちがお城磨きだ。 (髙垣)
(ニュース和歌山/2019年11月30日更新)