歌製作所 親の仕事 理解する機会に

 和歌山県内の小中学校が臨時休校となる中、子どもを持つ社員が日中の預け先に困らないよう、岩出市西国分の歌製作所は2日から子連れ出勤を認めている。歌圭造社長は「働き方に柔軟に対応し、安心して仕事をしてもらいたい」と望んでいる。

 利用するのは小学校低学年の子を持つ社員2人。一緒に出勤した子どもは休憩室で過ごす。

 子連れ出勤する寺中美有紀さんは「下の子は保育園に通っているが、小3の子は1人で留守番させるしかなかった。休憩中の社員が交代で相手をしてくれるので、子どもは楽しく過ごせています」。娘の綾音さんは「お母さんが仕事する姿が新鮮。ありがとうの気持ちを込め、感謝状を書きました」と声を弾ませた。

 社員たちは子どもたちが退屈しないようにと、親の仕事を見学し、絵や粘土で表現するミッションを出した。完成した作品は社員の目を楽しませている。自身も2人の子を持つ社員の久保美貴さんは「ものづくりの会社なので、ミッションは手先を使って集中できるものにした。親の仕事を理解する良い機会にしていければ」と話している。

(ニュース和歌山/2020年3月14日更新)