奠供山(てんぐやま)にエレベーターが見えますので、一九一〇(明治四十三)年から一九一六(大正五)年にかけての撮影です。
エレベーターの麓には三階建ての望海楼旅館、その左に見える寺院は雲蓋院でしょう。和歌浦南二~三丁目一帯は、市町川沿いの鈴木商店関係の倉庫以外は建物がみあたらず、東側には埋め立て前の干潟が広がっています。和歌山県立博物館に堀田象雲筆の屏風でエレベーターを描いたものが所蔵されていますが、この写真とよく似た視点です。
紀国堂=和歌山市ト半町38=店主の溝端佳則さんの収集品を紹介します。
(ニュース和歌山/2020年4月11日更新)