東山東の谷口さん宅 40年育て初の開花
リュウゼツランの仲間、ササノユキとみられる植物が和歌山市南畑の谷口秀子さん(93)宅で約3㍍までに成長し、近所の話題になっている。
40年前、女学校時代の友人から「いつか花が咲くよ」と鉢を譲り受けた。「昔の話で植物の名前も忘れてしまいました。もらったときは葉にとげがあり、当時赤ちゃんだった孫にケガをさせないよう気を付けたことを覚えています」
長らく玄関前に置きっぱなしにしていたが、6月4日にアスパラガスのような茎が伸び始め、7月26日、その先端にピンク色の細かな花が咲いた。珍しい植物があると口コミで広がり、近所の人が仲間を誘って見に来たり、ひ孫が遊びに来たりと多くの人を楽しませている。「元気なうちに家族と開花を見届けられてうれしい。良いことがある予兆かな」と声を弾ませる。
和歌山県立自然博物館の高須英樹館長によると、ササノユキはメキシコ原産と思われる植物で、日本の植物園では温室によく植えられている。多くの花をつけるが、実がなる可能性は低い。
(ニュース和歌山/2020年8月8日更新)