新南小6年45人 運動場に描く
新型コロナウイルスの影響で、奈良・京都への修学旅行が中止になった和歌山市木広町の新南小学校6年生45人が7月30日、運動場に奈良の大仏をスコップで掘って描いた。
実物を見られない代わりにみんなで運動場に描こうと、B組担任の森山裕樹教諭が提案した。東大寺の大仏は奈良時代、聖武天皇が当時流行した伝染病を収めるため、のべ260万人を動員して造らせた。その歴史に倣い、新型コロナウイルスで世界中の人々が不安を抱えている今の状況を終わらせたいと、6年生全員で願いながら、顔や体、台座などに分かれて作業を進めた。
完成した大仏は実物より少し大きい20×25㍍に。最後は当時と同じく仏像に魂を込める開眼式として、各クラスの代表が目の部分に水を流し入れた。
B組の山路萌花さんは「完成して上から見ると、思っていた以上に大きくてビックリしました。本物は見に行けないけど、ここで見られるだけでもうれしい」とにっこり。A組の岩崎征治くんは「今、世界中がコロナで大変な状況で、和歌山でもまた感染する人が増えてきた。僕たちが描いた大仏の力でコロナが収まったらいいな」と願っていた。
写真=4時間かけて完成した大仏様
(ニュース和歌山/2020年8月15日更新)