食の安心安全 届けます

 私はスーパーオークワの出身で、25歳の時、本社商品部のバイヤー(仕入れ担当)になりました。創業者、大桑勇氏の言葉「お客様は商品が欲しくて来店する。どんなに立派な店を作っても、優秀な販売員がいても、商品が良くなければ売れない」は、今も私の根幹を成しています。

 わかヤンは生鮮食品から日用品まで約400種類の品を積んでいます。特に生鮮品は山や海の豊かな自然に囲まれた食の宝庫、和歌山の立地を生かした地産地消にこだわっています。例えば果物は和歌山の人が最も好きなみかん、あら川と海南市高津の桃、九度山の柿など。他にも和歌山市本脇の山利のしらす、同市の老舗ベーカリー、ロアールとローマの焼きたてパン、串本町のおざきの干物も人気です。味や品質の良さに加え、地元の店や契約農家から直接仕入れることで、地域経済の活性化につながっています。

 わかヤンでは野菜よりも果物や個食パックの総菜がよく売れます。高齢のお客様の多くは、自分で料理を作れないか、作りません。なぜなら、手先や指先が思うように動かず包丁が握れない、体力や気力がついていかない、「一度作ると同じ物ばかり何日も食べるのが嫌」「色んな物を少しずつたくさん食べたい」からです。同じ理由で、魚の場合は煮魚や骨をとった切身が圧倒的人気です。魚は大好きでも、「煮たり焼いたりするのがしんどい」「骨が刺さらないか不安」…。

 商品の7割を仕入れるスーパーサンワに全面協力いただき、鮮度、味、品質に加え、量や食べやすさといった悩みに一つずつ対応してきました。これにより、お客様との距離がぐっと縮まりました。
 わかヤンはお客様に必ず聞く言葉があります。「ちゃんと食べられていますか」。食べることは健康のバロメーターです。食の観点から、お客様の健康状態を見守っていると実感しています。

(ニュース和歌山/2020年10月17日更新)