プロ選手 高齢者に手ほどき
高齢者施設でお年寄りが夢中になっているのは…TVゲーム!? 和歌山市新八百屋丁の短時間型デイサービス「げんきくらぶ」は、認知症予防や居場所づくりに、対戦型TVゲームで競うeスポーツを取り入れている。
脳のトレーニングになるものを探していた同施設の阪上哲哉さん(31)がeスポーツを知り、10月にゲーム機を導入。利用者は体操の合間に20分ほど、迷路から脱出するゲームで指先と脳の運動をしていた。阪上さんは「皆さん、初めはコントローラーの握り方すら分からなかった。今は慣れてきたようで、簡単なゲームならクリアしています」と喜ぶ。
11月27日は、高齢者福祉をサポートする和歌山のeスポーツチーム、ニトロパンダのプロ選手から、パズルゲーム「ぷよぷよ」の遊び方を教わった(写真)。利用者5人は真剣な眼差しで画面を見つめ、「同じ色を4つ並べたら消えるのね」「どうなったら終わりなの?」と選手に質問。遊び始めると苦戦しながらも、選手の手ほどきを受け、対戦形式で盛り上がった。若村喜子さん(83)は「慣れたら楽しめるかも。頭の体操になりそうだし、新しい物に触れるのは大事だと思う」とにっこり。
ニトロパンダの村澤正隆代表(30)は「今後はもっと広く、高齢者に脳トレとしてゲームを楽しんでもらえるイベントを開きたい」と話していた。
(ニュース和歌山/2020年12月5日更新)