海岸沿いの集落は現在の和歌浦南一丁目付近です。寄棟造の建物は魚市場です。出島集落の東側(右側)は宅地化が進んでおらず、市町川沿いの街並みがよく見えます。
写真では見えない東側は干潟でした。手前の蛭子社境内の松がひときわ目立ちます。その前面の海岸は、松井瑛雄(てるお)氏作成の地図『昭和初期の和歌浦』によると「こばば」と呼ばれていました。写真は明治末期の撮影とみられますが、第一トンネルに通じる道路がこの海岸沿いに設置される以前の光景です。
紀国堂=和歌山市ト半町=店主、溝端佳則さんの古写真を紹介します。
(ニュース和歌山/2020年12月19日更新)