ぐるんぱ利用者 存続へ署名活動
乳幼児とその親が通う和歌山市の地域子育て支援拠点。現在12ヵ所あるこの拠点が来年4月から10ヵ所に減るのを受け、なくなる可能性のある拠点の1つ、同市福島の「ほっとルームぐるんぱ」を利用する親が存続に向け署名活動を行っている。3人の子を持つ山田佐和さんは「子育て支援拠点は育児に悩む親のかけ込み寺。親子の居場所を安易になくすと言われると、地域での子育てに大きな不安を感じる」と懸念を示す。
市子育て支援課によると、市を10ブロックに分け、支援拠点はそれぞれに1ヵ所とする計画。ぐるんぱがある貴志、野崎などの第2ブロックは現在の2ヵ所から1ヵ所になる。10拠点の運営事業者は今後、公募で決める。
ぐるんぱの利用者は、市から出された削減案の再考と、ぐるんぱ存続を求める嘆願書に5200人以上の署名を集めた。
17年前からぐるんぱで育児相談に対応する佐藤百子代表は「子育てに疲れた親に寄り添い、社会とつながれるよう丁寧な支援を心がけてきました。利用者の声をよく聞いて判断してほしい」と訴える。
一方、同課は「子どもの減少と、親子が集う場を備えた認定こども園が増えたことなどを受けての決定。地域に拠点がなくなる訳ではないので、それぞれの家庭に合うところを見つけてもらいたい」と理解を求める。
嘆願書は近く尾花正啓市長に提出する予定。
写真=存続へ向け話し合う保護者たち
(ニュース和歌山/2020年11月7日更新)