《回答者》
貴志川リハビリテーション病院
手・足の外科センター
整形外科専門医 手外科専門医
谷口泰德 副院長・センター長
モートン病は足指の付け根のところで神経が圧迫され、痛みや感覚異常を起こす疾患で、中年以降の女性に多く見られます。神経が腫れるのでモートン神経腫とも呼ばれます。
症状は歩行時の足指の間の痛みで、特に第3足指と第4足指の間に多いです。進行すると焼けるような感覚や痺れが出てきます。神経が圧迫される原因は、加齢による足の変形、長時間のつま先立ち動作、ランニングのやり過ぎや幅の狭い靴を履くことです。
モートン病は足指間の感覚障害、足底部の腫瘤、障害部をたたくと足指に痛みがひびくなどの症状があれば診断されます。また、足指の付け根の所で足を横から挟むように圧迫すると痛みが誘発されます。必要に応じてレントゲン、MRI、超音波検査を行い、確定診断します。
治療は、まず原因となる活動と幅の狭い靴を控え、患部を休ませます。足底挿板を作成し、ステロイドの局所注射を行います。数カ月程様子を見て症状が改善しない時は、神経剥離術や神経腫切除術の手術が必要なこともあります。
詳しい治療については、足の病気の専門的な治療をおこなっている経験豊富な医師にご相談ください。
(ニュース和歌山/2021年4月25日更新)