和歌山県防災企画課 ボードゲーム作成

 大地震発生後の津波からの避難や、災害時の避難所運営を学べるよう、県防災企画課はボードゲーム「きいちゃんの災害避難ゲーム」を作製し、4月14日から県HPで公開している。同課の𠮷田倫子さんは「避難の事前準備や、普段想像できない避難所運営について、楽しみながら知ってもらえたら」と願う。

 表と裏で2種類のゲームが楽しめる。まず「津波から逃げ切ろう!」は、カードに書かれた指示に対応しながら、津波の接近を表す津波カウンターが0になるまでに避難所を目指す。必ず2回行うルールで、1回目は難度が高いが、2回目は、「避難バッグを準備しておく」「住宅を耐震化しておく」などのカードが使える。逃げ切れやすくなることで、事前準備の大切さを感じてもらうのがねらいだ。

 もう1つの「みんなで協力して避難所運営しよう!」は、1チーム5〜6人が総務、情報、保健・衛生など役割分担する。駐車場や掲示板などの設置、日本語が分からない外国人避難者への支援など、避難所内外で発生する課題やトラブルが書かれたカードを引き、的確に対応できるか、他チームと競う。課題ごとに設定されたポイントの合計が多かったチームが勝利となる。

 同課の瀬川尊貴企画班長は「課題カードは、避難運営マニュアルを参考に作った。実際に起こりうることなので、覚えておいてほしい」と話す。

 今後、地域の防災訓練や、学校の防災教育で活用。ゲーム一式は県HPでダウンロードできる。

写真=ゲームで意見を出し合い防災意識を高める

(ニュース和歌山/2021年4月24日更新)