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 日本最大級の手作りコンテスト「tetoteハンドメイドアワード」で、和歌山市の木工作家、山本潤さんの作品が約8000点の中から総合グランプリに輝いた。受賞したのは、化粧品などを入れるボックスをバスの形に仕上げた「アメリカンバス☆メイキングカー」。山本さんは「世代を超え長く愛されるものづくりに取り組んできました。たくさんの人が応援してくれ、日本一になれました」と喜んでいる。

 山本さんは元大工で、10年前、木製のままごと用キッチンを作ったのきっかけに木工雑貨の制作を始めた。昨秋、ハンドメイドの雑貨店と工房を兼ねた「COCOROKIDS(ココロキッズ)」を同市園部に開店。全国の作家40人の小物や子ども服などを所狭しと並べている。

 「自分の力を試そう」と1月、コンテスト挑戦を決め、パイン材でメイキングカーを制作した。長さ50㌢、幅30㌢、高さ35㌢で、屋根を開くと鏡があり、中に小物が収納できる。タイヤやバンパーなどの細部も木で表現した。天然塗料を使い、キャスターを付けて子どもの乗り物遊びにも対応。古びても味わいになるよう、あらかじめヴィンテージ風の塗装を施すなどこだわりが光る。3月の最終審査はインターネットでの一般投票で、ノミネート224作品の中で788票を集め、総合1位を獲得した。

 作品は4月23日(木)〜4月25日(土)に東京ビッグサイトで開かれる「日本ホビーショー」で展示される。山本さんは「ホビーショーはあこがれの場。これからも見たことのないもの、そして皆がほしがってくれるものを作り出していきたいですね」と話している。

 ココロキッズは正午〜午後7時。水日曜と祝日休み。同店(073・499・5514)。

写真=受賞を喜ぶ山本さん。手前2作品のうち、水色の方がグランプリを獲得したメイキングカー

(ニュース和歌山2015年4月18日号掲載)