毛刈りでさっぱり

 お城の動物園には現在、つかさ、たまこ、さちこのメス3頭のヒツジがいます。つかさはのんびり屋で食いしん坊なおばあちゃん。たまことさちこは3月にやって来た、恥ずかしがり屋な1歳の双子です。

 毎年5月上旬は、年に1度の毛刈りイベントがあります。今年は6月5日に行いました。毛刈りを見たお子様が「切られて痛そう! かわいそう!」と話すのをよく耳にしますが、私たちが髪を切るのと同じで、痛みはないので安心してくださいね。

 ヒツジにとって毛刈りはとても大切です。品種改良により、毛は生え変わることなく一生伸び続けます。人が刈ってあげないとどんどん伸びてしまい、毛がたくさん生えている状態で夏を迎えると、体温調整がうまくできず、体に悪影響が出ます。そこで夏前に刈ってさっぱりし、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるようにしています。

今回の担当:結城優里さん

 1頭あたり2・0~3・5㌔の毛が取れます。体の大きい子だと、1回で5㌔ほど取れる時も。今年は3頭で6㌔でした。人差し指がすっぽりと入ってしまうくらいの厚みを、ハサミで丁寧に刈りました。

 つかさはもう慣れっこですが、1歳のたまことさちこは初の毛刈り! 初めは何をされるか分からず不安そうでしたが、隣で終始落ち着いているつかさを見て安心したのか、ジタバタ暴れず、無事に刈り終えました。

 たまこはあえて前髪だけ残し、さちこは顔の毛をそろえ、つかさは顔も体も全体的にショートカットに仕上げました。モコモコ姿もかわいいですが、毛が短いのは今だけです。いつもと違うさっぱりしたヒツジに合いに来てくださいね!

写真=3頭は仲良し。いつもくっついています

(ニュース和歌山/2021年6月12日更新)