この建物は『紀伊国名所図会』や『紀伊続風土記』の絵図によると、日前宮の鳥居をくぐった所の右側にあったもので、絵図では「太々(だいだい)神楽所」となっています。
有田市の須佐神社に移設されて現存します。写真には写っていませんが、右手に鳥居があって、先の絵図によると鳥居前の東西の往還に沿って松が並んでいて、名所図会では「十二松原」となっています。写真では一列に並んだ松が確認できますが、これにあたるのでしょう。
松越しに見える隙間には家屋らしきものは見えません。昭和初期以前の風景です。
紀国堂店主、溝端佳則さんの古写真を紹介します。
写真=鳥居をくぐり、南東方向だが、風景の変化は大きい
(ニュース和歌山/2021年6月19日更新)