和歌山市のジャズシンガー伊良波範子さんが、初のCD『SERENITY(セレニティ)』を発表した(写真)。柔らかい声質を生かしたアレンジで、スタンダードを中心にカバー。伊良波さんは「美しい音楽は心を浄化してくれます。心地良い時間を過ごしてほしい」と願っている。
大学時代はロックバンドでボーカルを担当した。10年余り前から長唄や箏(こと)など邦楽を学び、ジャズを始めたのは数年前。「曲に物語性があり、色んな女性の人生を疑似体験しながら、情景に入り込む感覚」に魅せられた。和歌山、大阪のライブハウスで様々なプロミュージシャンと共演。2年前には、今回のCDをプロデュースしたギタリスト吉田次郎の紹介で、ニューヨークのライブハウスでもステージに立った。
CDは『マイ・フェイバリット・シングス』『ラブ・フォー・セール』に加え、ビートルズやスティングの曲も収録。ギターの吉田、ピアノの竹下清志はじめ、国内外のジャズ界重鎮による雰囲気たっぷりの演奏と優しく包み込むような歌声が互いの良さを引き出し、心地よい音に仕上がった。
精神科医でもある伊良波さんは「精神医療もジャズボーカルもアプローチの仕方は違いますが、人の心を癒やしたり元気づけたりしながら、より良い心の状態を目指すのは同じ」と思いを込める。
3240円。ミュージックマート・イワキ、アマゾンほかで発売中。
ライブは5月6日(水)午後7時、和歌山市紀三井寺のデサフィナード。S席3500円、A席3000円、B席2500円。同店(073・441・6166)。
(ニュース和歌山2015年4月25日号掲載)