《回答者》
◆リハビリテーション科
今村病院リハビリテーション部
作業療法士
小松 駿 先生
脳梗塞は、脳にある血管を通っている血液が固まり、詰まっている状態をいいます。そのため、脳の機能が正常に働かなくなり、左右どちらかの半身にマヒやしびれが現れ、力が出にくくなったり、口が上手く動かせず、しゃべりにくくなったり、記憶が悪くなったりするなどの後遺症が残る可能性があります。
その後遺症によって、食事やトイレなど日常生活における動作が困難になる場合があります。しかし、「お箸が使いにくいけれど、食事はお箸で食べたい」という方には、〝自助具〟の検討をお勧めします。自助具の中には、持ち手部分がバネ式になっていて軽い力で握れる「トング箸」というものがあります。トング式なので箸先が揃いやすく、簡単に食べ物をはさめ、お箸が使いにくい方でも手軽に扱えるのが特徴です。その他にも食事だけでなく、入浴やトイレ動作、着替え、家事などに使える多種多様な自助具があります。
日常生活における動作を助けてくれる自助具には、購入するもの以外に、介護保険を用いてレンタルできるものもあります。自分にあった自助具を選択してください。お困りの際は、最寄りの病院やケアマネージャーにご相談ください。
(ニュース和歌山/2021年9月26日更新)