《回答者》
◆脳神経外科
貴志川リハビリテーション病院
亀井 一郎院長
認知症は大きく分けて、①脳梗塞などを繰り返しているうちに進んでくる「脳血管性認知症」と、②アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症に代表される、脳の神経細胞自身が崩れてゆく「神経変性型認知症」があります。
前者は予防しやすく、脳梗塞にならないように「高血圧」「高コレステロール血症」「糖尿病」「不整脈」「喫煙や多量飲酒」「運動不足や肥満」を遠ざけることです。後者についても、「メタボを予防・治療する」こと、「適度な運動をして脳に刺激を与える」ことは大切です。
また、「魚と野菜中心、肉や糖分は避ける」ことが重要と言われますが、偏ってはいけません。人間の脳が著しく発達できたのは、栄養豊富な肉も食べてきたからです。要は、バランス良い食事と適度な運動を続けることです。
参考までに、脳の健康に良い食品と言われているものを挙げると、①青い魚(EPA、DHA)、②緑黄色野菜や豆腐、果実、③カレー(クルクミン)、④赤ワインなどですが、すべて、バランスよく食べ、過量にならないこと。そして、趣味を持ち、良いコミュニケーションを続けることも、とても大切です。
(ニュース和歌山/2021年10月24日更新)