幼いころから描いていた歌手の夢を、和歌山市出身の原田波人さん(19)が叶えました。北島三郎さん、美川憲一さんらが所属する日本クラウンから12日、『永遠の一秒』で、CDデビューを果たしました。「僕の大好きな昭和テイストのポップな歌謡曲です。1年目、紅白歌合戦出場を目指します」と声を弾ませます。
4歳から抱く夢
──デビューシングルが発売されました。
「3年前に日本クラウン新人歌手オーディションで準グランプリをいただきました。当初は高校卒業後すぐの昨春、デビューの予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期になりました。和歌山でアルバイトをしながら奈良まで通ってレッスンを受け、昨年10月に上京。候補の演歌や歌謡曲計12曲からどれにするかを選び、レコーディングし、CD店を回って…とバタバタでしたので、正直、まだデビューの実感がありません」
──歌は幼いころから?
「祖父が好きだった演歌や歌謡曲を4歳から歌っており、そのころからすでに歌手が夢でした。中学生の時には月1回、老人ホームを慰問していました。アップテンポの曲で手拍子してくれたり、しんみりとした曲でおばあちゃんが涙してくれたり…。人前で歌うことの喜びに魅了され、『どんな曲なら喜んでもらえるかな?』と毎月、違う曲を準備していたのを覚えています」
──夢が現実の目標に変わったきっかけは?
「中2の時に出場したNHK『のど自慢』です。チャンピオンになり、その後のグランドチャンピオン大会で、NHKホールの舞台に立ちました。優勝はできなかったものの、多くの皆さんから大きな拍手をいただき、『歌手になってここに戻ってきたい』と思いました」
紅白出場目指し
──『永遠の一秒』はどんな曲ですか?
「19歳の今だからこそ等身大の自分で歌える曲です。歌詞は切ないですが、対照的に曲がすごくポップな失恋前向きソングで、1970〜80年代の雰囲気です。コロナでどこか暗い中、みんなが楽しめる曲がいいなぁと思っていた中で作っていただきました。皆さん一緒に手拍子しながら歌える、それが魅力です」
──今後は?
「子どものころからあこがれている氷川きよしさんのような歌手を目指しています。以前、出場した演歌の大会にゲストで来られていて、集合写真を撮影した際、後ろから見た姿も輝いていました。もう1つ、いつか玉置浩二さんに曲を書いていただくのも目標です。高校時代、友達に『玉置さんの曲を歌って』と言われ、何気なく聞き始めたのですが、表現力のすごさにはまりました。しゃべる延長線上に音が乗っていて、それが歌そのものなのかなと、大きな影響を受けました」
──まず1年目ですね。
「デビューの年、紅白歌合戦に出るのがスタッフさんも含めたみんなの目標。プレッシャーもあるけれど、夢を追いかけ、第一歩を踏み出します」
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(ニュース和歌山/2022年1月15日更新)