朝食会にヨガ、勉強会…

 朝早く起き、出勤、登校する前の時間帯を、スポーツや勉強と様々な活動に生かす「朝活」。都市部では勉強会やランニング会、映画鑑賞会などが行われている。商店街で新たなイベントが始まった和歌山の状況を見た。

 焼き鮭にみそ汁、おかゆが並んだ定食や、コーヒーとマフィン、ホットドッグ…。普段なら人通りの少ない午前7時台の北ぶらくり丁で多くの人が舌つづみを打つ。5日、シャッターが閉まった商店街のまちおこしにと、イベントチームVIVAが健康をテーマに「北ぶらはじめ食堂」をスタートさせた。

北ぶらはじめ食堂のピークは7時半ごろ。行列ができる店も

生活リズム見直し健康に

 出勤前の会社員や制服姿の学生、春休みとあってか家族連れの姿もあり、3時間で約300人がゆっくりと朝ごはんを楽しんだ。食後、希望者にはエクササイズコーチの峪紀子さんによるヨガも。近くで時計店を営む男性は「いつもは食パン1枚程度だけど、きょうはしっかり定食を食べました。その後、初めて朝ヨガをしたからか、血がめぐっている感じで、体が軽い気がします」と喜んだ。

 今後も月1回開催する。VIVAの岩﨑七虹(ななこ)さんは「このイベントをきっかけに健康を意識し、朝活を習慣にしてもらえたら」と期待する。

 日曜朝の和歌山城西ノ丸広場では、天守閣を眺めながら朝ヨガを体験できる。観光客や、地方で旅行を楽しみながら仕事をするワーケーションに来た人に向け、和歌山での体験のひとつにと、市観光協会が2年前から開いており、同市西高松のヨガスタジオ、蓮舞のインストラクターが約1時間指導する。同スタジオの中谷千保子代表は「お城の前でヨガをする非日常的な雰囲気を楽しみ、のびのびと開放感にひたりつつ、心と体を癒やしてほしい」と願う。

早朝に行う県倫理法人会のセミナー

 36年前から「モーニングセミナー」を続けるのは県倫理法人会だ。週1回、朝6時から同会研究員や企業の経営者らが、それぞれの専門分野から会社運営のヒントについて講演する。白子欽也会長は「参加者は平均40人程。最近は20~30代の若手経営者が増え、約3割を占めます。早朝なので、仕事の電話や呼び出しがなく、集中して勉強できるとの声が多く、喜ばれています」と話す。

 朝活の効果について、和歌山大学で健康科学やスポーツ科学を研究する本山貢教授は「朝、起きた直後は体温が低いが、朝食を食べ、運動すると上がり、脳が活性化する。思考力も上昇し、新しいアイデアが生まれやすく、勉強にも適している。当たり前ですが、生活リズムを見直し、意識して朝活を楽しむと、充実した暮らしを送れます」と推奨している。

 

◎北ぶらはじめ食堂
 毎月第1火曜、午前7~10時。次回は5月3日。詳細はメール(hajime.shokudo@gmail.com)。

◎和歌山城朝ヨガ体験
 毎週日曜午前7時と9時。わかやま歴史館前集合。3日前までの予約制で、1回3300円。詳細は和歌山市観光協会HP

◎和歌山県倫理法人会モーニングセミナー
 毎週火曜は和歌山市七番丁のロイネット、毎週金曜は同市手平のビッグ愛。無料体験あり。セミナー後、朝食会も(500円)。詳細は同会HP

 

(ニュース和歌山/2022年4月9日更新)