提案者:赤阪 惠子(紀美野町志賀野地区在住)
私の住んでいる小さな集落。どのような法案を作れば安心して暮らせると思いますか? 52戸、人口136人(男性63人、女性73人)。このうち、高齢者のみで暮らす1〜3人世帯は51%、59歳以下がいる4〜7人世帯は49%で、子どもは地区内人口の8%です。
お店は1軒のみ、小学校は廃校し、保育園も廃園しました。路線バスは走っておらず、町のコミュニティバスが1日2往復です。個人病院まで4㌔、銀行やガソリンスタンドまでは4・5㌔、役場へは6㌔、スーパーは8㌔離れています。
自然に恵まれ、鳥のさえずりと川のせせらぎをバックミュージックに、雨の後は雲海に囲まれる場所での生活。高齢者の方たちの願いは「知り合いに囲まれ、ここで住み続けたい」です。1〜3人暮らしの家の子どもは街で生活しているため、子どもには頼りたくないとの気持ちがあります。
このような地域では、車が無ければどこにも行けません。病院や買い物はどうすれば良いのか。1人、2人の家庭は、食事をあり合わせの物で済ましてしまいがちで栄養が偏ります。家の中や周りの清掃、植木のせん定はどうすれば良いのでしょうか。洗濯物や布団干しまで考えるときりがなくなってきます。
そこで提案。ボランティア銀行を立ち上げてはどうでしょうか。事務局を地域におき、自分のできることを登録します。ボランティア活動をすればポイントがもらえ、自分ができないことをお願いするときは、ボランティア銀行から引き出して利用する制度です。
現在、仲間と地域の人たちで憩えるサロンを月に2回、200円で運営しています。買い物ツアーや病院への送迎をしており、孤立しないよう地域で見守り、安心して楽しく地域が〝家族〟として生活できる工夫が必要だと感じています。ボランティア銀行があれば、そういった活動も活発になると思います。
写真=住民が憩える場を
この法案にご意見を
「賛成・反対・どちらでもない」のご意見とその理由、氏名、年齢、職業、住所、電話番号を書いてお寄せください(匿名希望の場合、その旨も)。次号以降掲載します。抽選で毎月3人に1000円分のクオカードを贈ります。
なお、皆さんからの「和歌山よくする法案」も募集中です。
【応募先】
編集部「よくする法案」係
郵送=〒640・8570ニュース和歌山
FAX=073・431・0498
メール=nwtoko@nwn.co.jp
法案への読者の声
5月2日号掲載 〝1地区5自慢運動〟進めよう
地区単位で自慢を探してゆけば、地域を知るきっかけとなり、見方も変わります。また、より地域に愛着が生まれ、まちがもっと楽しくなります。(山東まちづくり会・吉田泰士)
◎住んでいる地域に自慢できるものがあれば誇りに思うので、住人の生活に潤いができるのではないだろうか。(主婦 湯上美智子・79歳)
◎5自慢を自分1人で考えるのは難しいが、大人数で話し合えば、知らなかったことを知ることができる。そして提案者の言うように、自分自身の見方が変わることで地域外、県外からの見方も変わり、まちづくりの活性化が期待できる。(主婦 匿名・30歳)
◎自分の住む地域の自慢を考えてもすぐに5つは出てこない。5つも出そうと思えば、普段何気なく見ている地元をじっくり見直さなければいけないし、他の人の話も聞いてみたくなる。改めて地域を考えるきっかけになるので良いと思う。(会社員 匿名・36歳)
◎市内を盛り上げる案としては興味があるが、運動を長期間、維持できるのかという見通しが不透明。運動をするにしても、住民側だけでは限界があるので、市側に協力を働きかける必要があるのでは。住民と市が協力することで長期間の運動も可能となるだろう。(契約社員 川﨑健太・32歳)
5月9日号掲載 商店街復活へ給与を商品券に
給与の一部を地元の個人店でしか使えない商品券にすれば、寅さん映画のように商店街や市場が活気づき、にぎわいを取り戻せるでしょう。(わかやま寅さん会代表・西本三平)
◎地域振興に協力をしたいが、周りに商品券を使えるような店が少ない。たとえプレミアムが付いていても、交通費がかかり、購入をとまどう。本法案は人の集まりやすい地域だけに目を向けている。過疎化・高齢化が進みつつある現在、客に店に来てもらうという発想の転換が必要。生鮮食品ばかりでなく、衣服などの移動スーパーを考えても良いのではないか。(無職 匿名・69歳)
◎高齢になると、遠くのスーパーへは行くことができない。商店街や市場に行くと知人が多いので、楽しく話ができる。市場が寂しいと私たちも寂しくなってしまう。(新聞配達 松本富子・80歳)
(ニュース和歌山2015年5月16日号掲載)