介護施設が有償ボランティア
働くことで生きがいを感じてもらおうと、和歌山市神前の通所介護施設まりっくすりはびりデイ長寿館は、有償ボランティア活動を5月に導入した。森本泰弘代表は「〝働く〟という感覚は、老化防止に対して最高の薬。作業後は皆さん、充実した顔をしています。この取り組みが他の施設にも広がれば」と期待する。
作業工程を考え、指先を動かすことが認知症予防になるのに加え、働くことが社会とのつながりを生むと、全国の介護施設で増えつつある有償ボランティア。同施設では弁当店が配達や保管時に使う保冷ボックスをふいて消毒する作業に週2回、20分程度取り組む。参加したお年寄りには、弁当店から謝礼として200円と、メッセージカードが渡される。
毎回参加している女性は「簡単な仕事で、スタッフとおしゃべりしながらできるのが楽しい。役に立っているんだとやりがいを感じます」とにっこり。生活相談員の根田桂子さんは「回を重ねるごとにスムーズにこなしてくれています。マイペースに仕事を覚え、次の新しい作業にチャレンジすることで、脳に良い刺激が加わります」と手ごたえを感じている。
詳細は同施設(073・499・6313)。
(ニュース和歌山/2022年7月9日更新)