南海和歌山市駅のリニューアルが発表された。3面にある通り、改札は1階となり、図書館、オフィスビルを併設、駅前広場も整備される▼和歌山の50年を振り返る弊紙の『ニュース和歌山が伝えた半世紀』(絶賛発売中)を開いてもらえれば、1972年のページに、現在の市駅ビル着工当時の様子が記されている。戦前、にぎわった市駅周辺は、71年に市電廃止、続いて紀勢線、和歌山線の乗り入れがなくなり、利用者は減少。機能強化のため駅ビル改築に至った。それでも当時は市が人口50万人を夢見ていた時代。新駅ビルに人が押し寄せた▼しかし、昨年の髙島屋撤退で、市駅に〝夢の跡〟といった雰囲気が漂い始めていた。今はコミュニティを持続的に支えるモデルチェンジがいる▼和歌山電鉄貴志川線の乗り入れを求める声もある。車両は難しくとも貴志川線再生の原動力となった、企業、行政、住民の結束に学びたいところ。詳しい中身は『ニュース和歌山が伝えた半世紀』、2006年のページに…。(髙垣)
(ニュース和歌山2015年5月23日号掲載)