《回答者》
◆歯 科
しが歯科医院
マウスピース矯正研究会代表
志賀  弘明院長

 歯列矯正とは、出っ歯、すきっ歯、乱杭歯、受け歯などの悪い歯並びを改善する治療です。一般的に、子どもの頃に行うイメージが強いと思います。

 一方、大人になってから歯並びを矯正することは、見た目の良さはもちろん、虫歯や歯周病などの口内トラブルのほか、噛み合わせを改善することで顎関節症の予防も期待できるといった意味があります。

 歯列矯正には、従来のワイヤーを使う矯正以外に、近年、マウスピースを使用する矯正方法が主流になってきています。これがよく言われる「大人の歯列矯正」です。

 マウスピースによる矯正方法のメリットは、矯正していることが目立たない、痛みが少ない、取り外しができるため口腔ケアが容易に行えるなどがあり、大人にやさしい矯正治療といえます。実際、治療中の多くの方から「楽しく矯正ができる」と好評を得ています。「健口(けんこう)生活」のためにも、ぜひマウスピース矯正で、歯列矯正を身近に感じてください。

 ただ、マウスピース矯正は簡単そうでいて、実は非常に繊細な治療方法です。提供する医院には、歯や歯周の状態に加え、噛み合わせおよび顎関節の状態などをきちんと確認できる経験、知識、技術が必要です

(ニュース和歌山/2022年8月27日更新)