今回は和歌山市のO・Kさんから届いた「和歌山市に海南警察署管轄の場所があると聞きました。どの辺ですか?」を調査します。
そもそも、そんな場所があるのでしょうか。和歌山県警察本部警務課の中村篤警部に聞くと、場所は国道42号を南下し、新毛見トンネルを抜けてすぐ、琴の浦地区と呼ばれるエリアとのこと。海南市と隣接し、琴の浦リハビリセンターや和歌山県子ども・女性・障害者相談センターなどがある地域です。警察の管轄が違うのはなぜでしょう?
生活上の結びつきが深いから
「和歌山市に海南警察署管轄の場所があるのはなぜ?」。管轄とは、事件や事故があった時に警察がムダなく任務を行えるよう、人口や交通、地理などの事情を踏まえて決めている区域です。1957年にできた県の条例で、具体的に定められました。
このうち、市町と警察の区域が違うエリアは県内に4ヵ所あり、琴の浦地区もその一つ。条例ができた当時から海南警察署の管轄です。理由について資料は残っていませんが、中村警部は「琴の浦に住む人は海南市の小中学校に通っていたり、買い物を海南市でしたりと、生活上の結びつきが強いからと考えられます」。
逆に、海南市なのに和歌山東警察署が管轄の地域もあります。智辯学園和歌山の一画です。同校は和歌山市冬野と海南市岡田にまたがる山に建ち、校内の場所によって対応する署が異なるのは不便なことから、78年の開校時に条例が改正されました。
中村警部は「住民サービスのためには迅速に現場へ行き、対処することが大切。といっても皆さんは管轄を気にせず、事件や事故など緊急時は110番してくれれば大丈夫です」と話してくれました。
(ニュース和歌山/2022年11月19日更新)