持続可能な公共交通ネットワークの形成を目指し、和歌山市は11月1日、市内6地域と協力し、地域バスの実証運行を始めた。市交通政策課は「鉄道や路線バスとつなぐことで、交通が不便なお年寄りの外出につなげたい」と話す。
路線バスの廃止で交通が不便になっている地域は多く、移動手段の確保が課題となる。同市では紀三井寺地区の住民が2013年から地域バスを運行。昨年は湊、木本、有功の3地区で2ヵ月間の実証運行を実施した。今年は安原、川永、四箇郷の3地区を加え、利用人数や収支率、走行環境、安全性などを検証する。
高台に住宅街がある有功地区では1便の平均利用者が昨年は1・5人だったが、今年は満席に近い便もある。六十谷第12自治会の真鍋誠夫会長は「買い物や外出には自動車が必須。61歳以上の割合が約半分と高齢化が進む中、10年後を想定して今から移動手段を考えており、本運行を目指します」と熱を込めていた。
各地域1日6往復。1乗車100円。月1000円で乗り放題の定期券も。来年2月28日まで。詳細は同課HP。
(ニュース和歌山/2022年12月3日更新)