今回から始まる「ＴＨＥ伝授」は、月替わりでその道の〝達人〟から、技術や文化を伝授してもらうコーナーです。４月は和歌山ＢＢＱ（バーベキュー）協会の湯川佳紀さんです。

 

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　ＢＢＱといえば網に肉をのせて焼き、タレを付けて食べることしか知りませんでしたが、和歌山で本格的なＢＢＱに出合い、楽しさをもっと多くの人に広めたいと、２０２０年10月に協会を立ち上げました。日本ＢＢＱ協会のインストラクター資格取得試験や、焼き方を競うコンテスト、イベント出店などを行っています。

　本場、アメリカのテキサスでは、大きな塊肉を炭火で長時間かけて火を通します。豚の背中の「ベイビーバックリブ」や、高級部位リブロースの一部で、マンガに登場するような大きな骨付き肉の「トマホーク」など、日本ではあまりお目にかからない部位を調理します。ちなみに、日本のようにカットした肉を手早く焼くのを、「グリリング」と呼び、ＢＢＱとは区別されています。

　アメリカでは父の日に、父親が「バックヤードボス」と呼ばれるホスト役となり、自宅の庭を舞台に１日がかりで家族をもてなします。家に専用グリルが設置されていることが多く、まさに国民食です。ホームセンターには多彩な機具が日本とは比較にならないくらい並んでいます。

　次回から、調理前の準備や肉の下ごしらえ、とびきりの味わい方、正しい後片付けなど、アメリカ流をベースに日本ＢＢＱ協会が考案した「スマートＢＢＱ」を〝伝授〟します。

和歌山ＢＢＱ協会　湯川佳紀（毎週土曜掲載）

（ニュース和歌山／2023年4月1日更新）