《回答者》
◆整形外科
貴志川リハビリテーション病院
和歌山県立医科大学
整形外科学講師
整形外科専門医
日本人工関節学会認定医
福井 大輔先生
変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ることで炎症が起こる病気です。初期には、立ち上がったり階段の上り下りがつらくなり、進行すると股関節の動きが悪くなって、歩くのにも痛みを伴います。さらに症状が進み、鎮痛剤の内服やリハビリを行っても症状が改善せず、日常生活や社会生活に支障が出るようになると、痛みを取り除いて生活の質を向上させるために、人工股関節置換術が有効な治療法となります。
人工股関節置換術は、股関節の傷んだ部分を、カップ、骨頭、ステムと呼ばれるインプラントに置き換える手術です。それらのインプラントを一人ひとりの患者様にあわせて正確に設置することが非常に重要で、術後における痛みの軽減や股関節の機能回復、脱臼のリスク低減につながります。
ロボット支援下人工股関節置換術では、三次元CTデータをもとに作成した術前計画の通りに手術が行えるよう、高度なナビゲーションシステムとロボティックアームが執刀医を支援します。その結果、従来の手術よりも、より正確なインプラント設置が行えるのです。
ただ、この手術を行っている医療機関は限定されます。ご希望の方は、お近くの整形外科施設にご相談ください。
(ニュース和歌山/2023年4月23日更新)