「プロレスを通し、和歌山の良さを広くアピールしたい」。ニュージーランド出身で和歌山市在住のフリープロレスラー、ディラン・ジェイムスさん(31)が5月6日㊏、和歌山城砂の丸広場に屋外リングを設置し、「お城プロレス」を開催します。ZERO1や全日本プロレスで活躍した経験もあり、「子どもたちに、夢をあきらめないことの大切さを教え、また、和歌山拠点のプロレス団体結成への第一歩に」と未来を見据えます。

レスラー目指す

チャンピオンベルトを肩にかけるディランさん

──興味を持ったのは?

 「5歳の時にテレビで見て大ファンになりました。小学校でプロレスごっこに興じ、段ボールで作ったチャンピオンベルトを腰に巻いていました。中学校で本格的にレスリングを始め、ニュージーランドの地区大会で優勝。高校ではアメリカ、オーストラリアとの3カ国大会での優勝を始め、国際大会でメダルの常連に。その後、オークランド工科大学を経て2010年にアメリカへ渡り、プロレス団体のチーム3Dに加入、トレーニング漬けの日々を送りました。得意技は、パワーボムやラリアット。長身なので、首を持ち上げて背中から落とすチョークスラムはよく使います」

──なぜ、日本へ。

 「アメリカは日本よりショー的要素が強いので、真剣勝負がしたくて日本のプロレス団体ZERO1への参加を決め、11年秋に来日しました。リングネームはジェームス・ライディーンで、1年後にヘビー級王座を奪取。全日本プロレスにも参戦し、18年には歴史ある『世界最強タッグ決定リーグ戦』で優勝しました」

 

屋外にこだわり

──和歌山を拠点にフリーで活動中です。

 「18年に和歌山へ移るタイミングでフリーになり、国内はもとより台湾や香港など外国の試合にも参加しています。コロナ禍で試合は減りましたが、徐々に戻り、今年は50試合ほど予定しています。和歌山は駅前にビルや繁華街がありますが、少し離れると自然がいっぱいで、人も良い。故郷のオークランドと良く似ていて、大好きです」

──当日、屋外開催です。

 「和歌山はプロレス興行が少ない上、体育館でするとファンしか行きません。私がお城好きなのと、多くの人に気軽に見てもらえるよう、砂の丸広場にリングを設置することにしました。立ち見と小学生未満は無料ですから、お城散策のついでに迫力ある試合を楽しんでください。また、当日は子どもたちをリングに上げ、体験してもらう予定です」

──今後は?

 「子どものころ『プロレスラーになりたい』と夢を語ると、大人に『無理だ。会社員になれ』と反対され続けました。でも、本当にプロレスラーになれました。『夢を持ち続け、あきらめなければ、かなう』と子どもたちに教えたい。また、催しをきっかけに和歌山の良さを多くの人に広めると共に、イベントを継続することで、和歌山を拠点とするプロレス団体立ち上げにつなげたいと考えています」

お城プロレス

日 時 5月6日㊏午後1時(小雨決行)
会 場 和歌山城砂の丸広場。崔領二らプロレスラー15~16人が参加し、タッグ戦など5試合を予定約20台のキッチンカーも出店
料 金 S席3500円 A席3000円 中高生2000円 小学生1000円 小学生未満・立ち見無料
    ちびっ子プロレス体験会の参加者は当日募集(無料)
問合せ Teamwakayama@outlook.com

(ニュース和歌山/2023年4月29日更新)