年明けから、70年代に活躍したロックスターの訃報が続いた。この時代に10代を過ごし、いまやロッククラシックとなった曲に触れてきた筆者には、思い入れの強い人ばかりだ▼もちろん、彼らが音楽の最前線で活動していたころも、訃報に接することはたまにあった。なぜか27歳で世を去る人が目立つため、「27クラブ」と言われることも。多くは薬物が原因だったようだ▼ロックが商業化する前の時代、クスリの力を借りて新しい音を創造しようとしたのか。薬物の悪影響が現代ほど強く語られなかったためか。真相は分からない▼ただ、廃人同然と伝えられた中には、逮捕後にクスリと決別。現在も新しい音を模索し、コンサートに力を入れる人がいる。元気に演奏する姿に刺激を受けるロックフリークは多いのだ▼最近の訃報は、ガンなど病気がほとんど。死は残念だが、それだけ長く生き、活動を続けてきた証だ。負の部分を克服し、社会的責任を果たして復活。スターに求められることは、少なくない。(小倉)
(ニュース和歌山2016年2月20日号掲載)