小学生のころ、学校の図書室で星座の本をよく借り、おもちゃの望遠鏡で月を見た。中学生になると、塾で遅くなった日は星座を探しながら帰った▼冬の大三角、オリオン座、北斗七星…。数え切れない星から規則的な並びを見つけ、好きな形の星座を創作するのは楽しい。鳥や魚の形に結んだり、横並びの星を兄弟に見立てたりと夜空は想像力を働かせてくれた▼3月2日にリニューアルした和歌山市立こども科学館のプラネタリウムを、4歳の娘と鑑賞した。かつて見たことがないほどの美しい星空が広がり、星座の成り立ちや位置関係、見える時間帯や方角を知ることができた。日本では見られない星も見られ、娘は気に入った星に自分の名前を、星座に恐竜の名前をつけて楽しんでいた▼大人になるにつれ、夜空の美しさを忘れていたが、プラネタリウムは宇宙に思いをはせた子どものころの記憶をよみがえらせてくれた。想像力と探求心がかき立てられる星空散歩。親子で出かけてみてはいかが。 (林)

(ニュース和歌山/2019年3月16日更新)