ちょっとした体調不良を、ついコロナウイルスの感染と結びつけ、不安に思ってしまう。だが、そもそも無症状というものがあるのだから体調不良が出てコロナと結びつけるのはおかしな話で、元気な人も自らを疑ってしかるべき状態にあるから厄介だ▼このストレスを軽くみてはいけない。特に「そのうちなんとかなるだろう」といった甘い見通しがかすむにつれ、しんどさは募る。しかもそんな状況下、マスク2枚の給付やよく分からないコラボ動画と神経は逆なでされる▼苦境にある飲食店経営者らはなおさらだろう。なにより他国に比べ、〝国家の意気〟を感じない給付金や補償のあり方から、政府は国民に寄り添う気がない。それ以前に国民の暮らしが見えているのかと疑ってしまう▼ウイルスはもとより、不安と不満のパンデミックを甘くみてはいけない。ここぞという時に助けてくれたら感謝は無上だが、人は困った時に助けてくれなかったことに最も恨みを抱く。今は皆困り、戸惑っている。 (髙垣)
(ニュース和歌山/2020年4月18日更新)