現在妊娠中。4ヵ月目に入った時、マタニティマークをかばんに付けてみた。ピンク色の下地に母親が赤ちゃんを抱くイラストが描かれたマークだ。厚生労働省では「交通機関等を利用する際に身につけ、周囲に妊婦であることを示しやすくするもの」としている▼東京に住んでいる友人は「妊娠してもマークを付けなかった」と言う。電車内で付けていた妊婦が、「席を譲れ」と主張していると勘違いされ、暴言を吐かれて危険な目にあったことが話題になったからだ▼車通勤の私には必要ないかもしれないが、日常生活で長時間立っていられず座ってしまう時、行動がどうしてもゆっくりになってしまう時、たばこを避けて通る時。自分からは「妊娠しています」とは言えないが、「こんな行動で、すみません」と伝えるつもりで付けている▼妊婦以外にも、高齢者、障害者と様々なマークがある。本人はそれを主張している訳では決してない。勘違いされず、素直に受け入れられるような社会になればと願う。(秦野)
(ニュース和歌山2016年12月24号掲載)