提案者:西本 三平(わかやま寅さん会代表)

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 「わかやま寅さん会」という会を2013年につくりました。街の商店街、市場の復活を願ってのことです。山田洋次監督50周年の作品『東京家族』の公開を機に生まれた集まりです。

 山田監督は、その時代を生きる家族、地域を丁寧に描き、そこからは〝希望〟のメッセージが、また人として何が大切なのかが伝わってきます。代表作『男はつらいよ』は、日本社会が経済成長により激変していく中、東京の門前町、柴又の商店街は変わることなく、寅さんやそこに暮らす人々のまことに人間的な日常が描かれています。そして、あの寅さんが寅さんであり続けることができたのは、柴又の商店街があったからです。これが地域の力ということなのでしょう。

 映画を見て、「なつかしさを覚えるのはどうしてなのか」とつぶやいた方がいます。それは、私たちの身近にもあった情景だからではないでしょうか。経済成長がもたらした豊かさとひきかえに、なくしてしまった(あるいは捨ててしまった)大切なものが、作品には詰まっていて、それが四半世紀にわたって描かれてきたのだと思っています。

 私たちの街にも柴又のような商店街はありました。何とか復活させたいものです。この先、一層進む高齢社会を考えると、家の近所に商店街、市場があることは、生活物資の調達だけでなく、歩く、買う、話す行為を通じて健康寿命を維持するリハビリの役割も持っていると言えるのです。

 そこで提案。商店街や市場の復活のため、給与の一部を地元の個人店でしか使えない商品券にするのはどうでしょう。使わないともったいないし、使いに行くと近所の人に会える。経済が活発になれば商店の品ぞろえも充実していきます。  この法案が通れば、映画の舞台と同じフィールドが地元にでき、寅さん映画で私たち日本人が忘れてしまった大切なことを思い出すことができるはずです。

写真=七曲商店街協同組合提供 昭和50年代の七曲市場

この法案にご意見を

 「賛成・反対・どちらでもない」のご意見とその理由、氏名、年齢、職業、住所、電話番号を書いてお寄せください(匿名希望の場合、その旨も)。次号以降掲載します。抽選で毎月3人に1000円分のクオカードを贈ります。

 なお、皆さんからの「和歌山よくする法案」も募集中です。

【応募先】

編集部「よくする法案」係

郵送=〒640・8570ニュース和歌山

FAX=073・431・0498

メールnwtoko@nwn.co.jp

法案への読者の声

4月4日号掲載 「小・中・高に『地元』という科目を」

 賞金1000万円で日本中から「和歌山に行ってみたくなる(=いこら)ソング」を募集すれば、大勢が興味を示すでしょう。(「和歌山ライブの歩き方」編集局長・岩橋和廣)

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  和歌山の若い人は、県外に出ると帰ってこず、地元の良さを分からないまま他県の人になってしまう。先日、高校生が徳川吉宗を知らなかったと聞いた。昔なら当然誰もが知っている人物を知らない。こんなに情報社会になっても、先へ進むことばかりで、歴史を振り返ることをしないようだ。自分たちがどのような歴史のある場所で生まれたのか知るべき。あまりにも教育が行われていないので、和歌山の歴史的な場所がどんどん消えていくように思う。(主婦 山本三知代・53歳)
 私の住む紀の川市には国分寺があり、寺を中心に西国分、東国分という地名も残っている。かつては県に1つの「国分寺」があったことを小・中・高生に知ってもらい、地元を元気にしていきたいと思う1人である。(農業 匿名・87歳)

4月11日号掲載 「1日1回は環境にいいことを」

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 毎日1つでも地球環境に良い行いをする。素晴らしいことだ。そのための心の持ちようとして、私たちは他の生き物の命をいただいて生きているという感謝の念が根本になければならない。地球は、その生き物たちの微妙なバランスの上に成り立っているのだから、そこをむやみに汚して良いわけがない。私たちは次の世代のために環境を悪化させないよう努める義務がある。まず、ゴミのポイ捨てをしないなどの小さなことから始め、大きなことに輪を広げていけたら良いと思う。(無職 匿名・69歳)

3月28日号掲載 「和歌山を世界の海上物流拠点に」

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 和歌山市内の高い建物から西を見ると、海には大小様々な船が行き来する素晴らしい景色が広がっていて、和歌山はこの海をもとに発展を遂げたのだと感慨深い。江戸との交易で栄えた和歌山のこと、きっと海上物流拠点にできないことはない。ただ、自然環境が素晴らしい和歌山の港は、そのことに配慮してあまり手を入れてこなかったのでは。自然を破壊せずに、うまく拠点化することはできないものか。(塾講師 中川祐一・57歳)
 和歌山市内には製鉄会社があるので、その製品を活用している自動車などの製造工場を誘致し、和歌山港からの海上物流へとつなげれば、コスト削減や雇用の拡大、経済の活性を図ることができる。若者の県外流出も減少し、過疎化対策にもなり、和歌山を活性化するチャンスになるはずだ。(無職 藤田秀一・80歳)

(ニュース和歌山2015年5月9日号掲載)